Mozillaは2013年9月17日、Android向けのFirefoxブラウザがWebRTCを標準サポートすると発表しました。編集部で早速使ってみたのでレポートします!
WebRTCのAPIへの対応状況
バージョン24での対応状況は以下の通りで、それぞれPC版のFirefoxブラウザと接続して利用する事が可能です。
- mozGetUserMedia (PC版はバージョン20からサポート)
- mozRTCPeerConnection (PC版はバージョン22からサポート)
- DataChannels (PC版はバージョン22からサポート)
Android版Firefoxとデスクトップ版Firefoxとの相互接続も可能です。
デモサイト
Mozillaが公開している WebRTC Test Landing Page にて動作を確認する事ができます。
編集部でも動かしてみた
Android版Firefox(バージョン24.0)と、MaxOS版Firefox(バージョン23.0.1)を利用してビデオチャットを試してみました。Android側は端末性能の問題だとは思いますが、かなりもっさりとしていましたが、機能として問題なく動くようです。
利用サービス:Multi-Person video chat
ログイン後はユーザリストが表示される
MacOS側から発信動作を行うとモーダルダイアログが表示される
Acceptするとカメラとマイクの利用許可を求められる
カメラについては、「バックカメラ」、「フロントカメラ」、「利用しない」の3種類から選ぶ事ができる。
正常に接続すると映像と音声が流れ始める
現在判明している問題
4件の問題が掲載されています。 最後の問題はFirefox特有というより、モバイル端末での映像処理全般に言えそうです。
- エコーキャンセラーに改善が必要(Bug 916331)
現時点ではヘッドセットの利用を推奨する - 映像と音声の同期や音声遅延の問題(Bug 884365)
遅延に関してはバージョン25で改善予定 - 一部の端末でビデオキャプチャ時にクラッシュする問題がある(Bug 902431)
詳細は現在調査中 - 性能の低い端末や品質が悪い回線を利用した場合、高解像度&適正なフレームレートの画像について、デコードや送信に問題が発生する可能性がある
WebRTCの活用範囲が広がる
Chromeに続き、FirefoxについてもPC版、Android版でWebRTCが利用できるようになりました。WebRTCについては仕様化の最中ではありますが、活用範囲が広がっていく事を大変嬉しく思います。HTML5 Experts.jp編集部では今後も最新動向をウォッチしていきます。
記事ソース:hacks.mozilla.org