「HTML5 Conference2013」基調講演の最後は、「html5j」の管理人・白石俊平氏が、HTML5コミュニティの深まりと広がりについて話した。html5jのビジョンの一つに「世界一Web技術者のコミュニティが活発な国、日本」というものがある。そのビジョンの達成度について、白石氏はいくつかの数字を挙げた。
技術が深まり広がるエンジニアコミュニティ
例えば、html5jのメーリングリストの登録数はこの1年に1000人増加。HTML5conferenceの開催規模も格段に大きくなった。
また、11月に「html5-東北」が立ちあがるなど、活動の全国化も顕著な動きだ。
html5jの「部活動」も広がりを見せる。「Web技術が深まり広がり続けていると、それに追随するには1つの勉強会や1つのコミュニティでは追い続けられなくなってきている。部活動はさらに増える予定。どれもできたばっかりなので、運営スタッフも募集中です」とアピールした。
日本オープン・ウェブ・アソシエーション(JOWA)設立
自ら開発者であると同時に、エンジニアのコミュニティづくりも、白石氏にとっては重要な人生のテーマ。最近はコミュニティづくりの醍醐味にますますハマっているようだ。8月には「一般社団法人日本オープン・ウェブ・アソシエーション(JOWA)」を設立した。
「Webの世界の技術開発、標準化、さらにビジネス開発などさまざまな領域において、日本がアメリカと並び立つ存在感を発揮するようになりたい」というのが白石氏の思い。社団法人設立は、その途方もない目標の実現に近づくためのさらなる一歩だという。
イベントを通じて日本の技術者がレベルアップする
「私は昨年のカンファレンスで、『このイベントは通過点だ』と言いました。今日このイベントすら通過点だと思います。そしてこのイベントを通じて日本の技術者がレベルアップすること、そのことが私たちの目標につながると思っています。私たちはみなさんの学び、つながり、盛り上がりを全力で応援したい」と最後に、白石氏はすべてのWebエンジニアに熱いエールを送った。
(レポート:広重隆樹/撮影:馬場美由紀)
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