Startupの登竜門のTechCrunch DisruptがSan Franciscoに帰ってきました。いつもはHTML5などのWeb技術に特化した記事を掲載しているHTML5 Experts.jpですが、今回はちょっと趣向を変えて、TechCrunch Disruptの様子(Keynoteスピーチ、注目StartupのPitch、展示企業など)を3日間速報としてお届けします。本家のTechCrunchに掲載されていない情報もあると思いますので、楽しんでください。
今回のTechCrunch Disruptは、長年開催されていた会場を離れ、SF Giantsの本拠地の裏側のPier 48で開催されます。
Uber社の社長へのインタビュー
まずはUber社の社長へのインタビュー。Lift社とはサービス面で差異化できていると考えているそうで、Lift社などのライバル会社を買収するつもりはないようです。ヨーロッパではUberを禁止する都市も出てきていますが、中国では成長しているそうです。また、モバイルアプリ内に「Request an Uber」というボタンを実装できるようなAPIも公開しました。Uber社がタクシーが必要な人たちにとって必要不可欠なプラットフォームになろうとしていることがうかがえます。
Silicon Valleyの著名な投資家たちを迎えてのパネルディスカッション
Sequoia Capital社、Cowboy Ventures社、Greylock Partners社、Index Ventures社という著名な投資家たちを迎えてのパネルディスカション。投資家たちは、エンジニアにとって最高の職場は、モチベーションを高く維持できて、責任ある仕事を任せてもらえる職場と考えているようです。成功しているStartupはプロダクトの出来が良く、マーケット先行で起業すると競争が激しく、成功するためには苦労が多いようです。彼らが注目しているStartupとしてUber社、Airbnb社などの名前が挙がった。
Startup Battlefield
Startup Battlefieldが始まります。6つのカテゴリーから1社だけが勝ち抜き、最終日にAwardを賭けて戦います。今日はAutomate、Accelerate、Activateの3つのテーマに関するStartupが登壇します。
最初のテーマはAutomate
最初のテーマはAutomate。審査員は、Josh Felser (Freestyle), Brady Forrest (Highway1), Bindi Karia (Silicon Valley Bank), Stephen Messer (Collective[i])の4人。
Bitcoinプロダクトを安全に利用するためのプラットフォームのGem
1社目は、Bitcoinプロダクトを安全に利用するためのプラットフォームのGem社。アプリ開発者向けにRuby、Python、JavaのScriptを公開しています。間もなく、Node、PHPのScriptも公開するそうです。冗長化かつ暗号化されたGem社のプラットフォームを利用すると、Bitcoinの盗難防止、紛失防止、監査のサービスが利用できます。本社は、CA州Venice市。
会社のロゴ、名刺、レターヘッドなどのデザインを設計するブランドエージェントのTailor
2社目は、会社のロゴ、名刺、レターヘッドなどのデザインを設計するブランドエージェントのTailor社。クライアントの趣向をA/Bテストにより特定することで、クライアントに適したデザインを提案することができます。本社は、CA州San Francisco市。
自動車をSmartに安全にもっと楽しくするConnected CarのプラットフォームのVinli
3社目は、自動車をSmartに安全にもっと楽しくするConnected CarのプラットフォームのVinli社。開発者は、同社のポータルサイトで開発者登録をするとSDK、Sample Code、マニュアル、開発ツール、テスト環境などを利用することができます。開発者は、同社のSDKを使って、車の診断、走行ルート、LBSなどのアプリを開発することができます。基本のデバイスは$49。Wi-Fi、LTEに対応したデバイスは$149。本社は、TX州Dallas市。
リペアパーツの画像検索サービスのPartpic
4社目は、リペアパーツの画像検索サービスのPartpic社。ユーザーは交換したいパーツの写真を同社のアプリで撮影すると、パーツの名前、品番、購入できるお店を紹介してもらえます。同社は独自でリペアパーツのデータベースを構築しています。本社は、GA州Atlanta市。
ネットワークに接続できていないときでもデバイス間のP2P通信を実現するデバイスのBeartooth
5社目は、ネットワークに接続できていないときでもデバイス間のP2P通信を実現するデバイスのBeartooth社。同社はSmartphoneアプリとSmartphoneケースのような専用デバイスを開発し、Yosemite国立公園のValleyとEl Capitanの頂上の間でも通信できるようにしました。通信はAES-128で暗号化されています。現在、2 Mile離れた場所でも通信ができることを目標に開発を進めています。現在は実験室で実験を重ねているようなので、製品の正式発売はもう少し先のようです。本社は、MT州Bozeman市。
2つ目のテーマはAccelerate
2つ目のテーマはAccelerate。審査員は、Adam Cahan (Yahoo), Tony Conrad (True Ventures), Sarah Leary (Nextdoor), David Prager (The Assembly)の4人。
AccelrateというテーマにぴったりのSmartphone、Tablet向けスピードガンアプリのVelocity by Athla
6社目は、AccelrateというテーマにぴったりのSmartphone、Tablet向けスピードガンアプリのVelocity by Athla社。110mpsまでしか計測できませんが、市販のスピードガンを購入すると$1,200かかるところを、このアプリは$6.99で購入することができます。ビジネスを拡大するために学校やスポーツ用品を扱っている企業とのPartnershipを進めています。本社はCA州Redwood City市。
クラウドベースのビデオトランスコーディングサービスのQuickfire
7社目は、クラウドベースのビデオトランスコーディングサービスのQuickfire社。同社のトランスコーディングは他社の10〜20倍も高速です。しかも画像品質を落とすことなく高速処理を実現しています。同社は専用のハードウェアとソフトウェアを開発し、高速かつ高品質のクラウドベースのトランスコードを実現しています。本社はCA州San Diego市。
一般消費者向けの不動産のマーケットプレイスのAllre
8社目は、一般消費者向けの不動産のマーケットプレイスのAllre社。同社は不動産の売買に必要なツールをオンラインで提供しています。ビジネスモデルは、保険会社やローン会社などからの手数料収入です。本社はCA州San Diego市。
大学生向けのネットワーキングプラットフォームのStudyRoom
9社目は、大学生向けのネットワーキングプラットフォームのStudyRoom社。同社のサービスを利用している大学生はクラスメートにいつでも質問をしたり、ノートを共有したり、友達のて伝いをすることができます。大学生向けアプリの先駆者としてFacebook社がありますが、果たしてFacebookのような大成功を収めることができるか楽しみです。本社はCA州Menlo Park市。
災害時に電力に関する情報を通知するモバイルアプリのSOP Notify
10社目は、災害時に電力に関する情報を通知するモバイルアプリのSOP Notify社。同社のアプリはeMail、SMS、SNSで停電の状況や電力の復旧状況を利用者に知らせることができます。企業の理由はNigeriaの電力設備は貧弱で毎日どこかで停電しているので、停電の状況や電力の復旧状況をSNS的に個の力を使って伝えたいと思ったからだそうです。本社はNigeriaのAbuja市。
最後のテーマはActivate
今日最後のテーマはActivate。審査員は、Cyan Banister (Banister Capital), Cyril Ebersweiler (HAXLR8R), Ryan Sweeney (Accel Partners), David Tisch (Box Group)の4人。
簡単で安全なモバイルコマースのIs It You
11社目は、簡単で安全なモバイルコマースのIs It You社。同社は顔認識を採用することで安全性を確保しています。審査員が顔認識と指紋認識のどちらを使うかという問いかけに対しては、指紋認識を使うというAudienceの方が多かったです。本社はIsraelのYokneam市。
コラボレーションプラットフォームのRallyream
12社目は、コラボレーションプラットフォームのRallyream社。同社のプラットフォームは人だけでなく、プロジェクトやアイデアをつなぐことができます。同社のプラットフォームを利用することで、効率の向上や新しいアイデア創出を促進することができます。このアプリを開発しようと思ったのは、各地で優秀な人材の確保の競争が始まっていると感じたからだそうです。本社はCA州San Francisco市。
水に関するビジネスインテリジェンスツールのValor Water Analytics
13社目は、水に関するビジネスインテリジェンスツールのValor Water Analytics社。同社はこれまで実現が難しかった水の保護、渇水計画などの課題の解決を目指しています。同社は地図情報を提供しているEsri社と提携を壇上で発表しました。本社はCA州San Francisco市。
Audience ChoiceでStartup Alleyから選出されたDonde
14社目は、Audience ChoiceでStartup Alleyから選出されたDonde社。同社は直感的なモバイルサーチサービスを提供しています。例えば、色、洋服の形を選ぶとお勧めの洋服を推薦してくれます。
以上でTechCrunch Disrup SF 2014 Day1の報告は終わりです。明日はDay2の様子を報告します。最後まで読んでいただいてありがとうございます。