2014年6月25日~26日、サンフランシスコのモスコーニセンターでGoogle I/O 2014が開催されました。Google I/Oは2008年からGoogleが年に一度開催しているイベントで、Googleの新規デバイスやソフトウェアの発表、Webやモバイルについての技術的な講演が行われ、毎回約5000~6000名のデベロッパーやデザイナーが参加します。
今年は2012年,2013年の3日間より一日短い日程での開催となりましたが、基調講演や小さなブースで行われるBox Talkを含めて200を越えるセッションが行われました。
本レポートではイベント前日から最終日まで、Google I/Oの様子+αをかいつまんでお届けしたいと思います。
いざ会場へ
Google I/Oでは開催の前日より、参加証をもらうためのチェックインを会場で行うことができます。前日の午前中にサンフランシスコ入りした私も、ほかの日本人の方々と一緒に会場まで行ってきました。
とりあえず腹ごしらえ、ということで会場目の前のハンバーガー屋さんで遅めのお昼ご飯。同じお店にBidelmanを発見し、Google I/Oに来たことを実感します。
昼食後、会場へ向かいました。 14時からチェックイン開始ですが、すでに長蛇の列ができています。 イベント当日でもチェックインは可能ですが、基調講演やセッションなどの列にすぐに並べなくなってしまうため、前日に登録を行う人が多いようです。
20分ほどかかり、ようやく私の番となりました。ここではPhoto ID(パスポートなどの写真付きの証明書)が必要となります。
チェックインではGoogle I/O参加証のほかに、ボトル、Tシャツ、イベント初日の夜に行われるパーティ参加証を受け取りました。これで明日からこの会場に入場することができます。
サンフランシスコ観光
夜はI/O参加者の日本人の方々と晩ご飯を食べるため、ケーブルカーでフィッシャーマンズワーフに向かいました。
この時期のサンフランシスコは気温は15度程度、東京の3月くらいの寒さです。風が強いため、気温以上に寒く感じます。
サンフランシスコは海に面しているため、魚介類が豊富で美味しいです。くり抜いたパンを器にしたクラムチャウダーは、フィッシャーマンズワーフの名物になっています。
サンフランシスコの夜は遅くまで明るく、21時頃になりようやく暗くなってきます。奥に見えるのはアルカトラズ島です。
初日は明日からのイベントに備えて早めに寝ました。
Google I/O開始!
Google I/Oの初日の最初に行われる基調講演は、例年いくつもの新規デバイスやソフトウェアなどが発表されるイベントの中で最も注目度の高いセッションとなっています。少しでも良い席で聴講しようと多くの参加者が開始数時間前から並ぶため、私たちが2時間前に着いたときには既に長い列ができていました。
列を少し抜けて、中の朝食会場を覗きに行きます。
外とうってかわって、中はそれほど混雑していません。
ジュースやコーヒー、マフィンなどが置かれていました。
暖を取るためコーヒーを手に、また列に戻りました。朝ご飯はお預けです。
しかし、多くの参加者が外の列で待機することはGoogle側もよく分かっているようで、ワゴンでドーナツが配布されました。甘い!
8時半を廻り、ようやく列が動き出しました。
上へ上へ。
なんとか会場の真ん中辺りの席をゲット!
ステージには、なにやらピ○ゴラ○イッチのようなギミックが置かれています。
9時過ぎ、ついに基調講演開始です!
HTML5Expers.jpでは基調講演のライブレポートを行っていました。講演の内容については、 こちらの記事をご覧ください。
2時間半を超える今回の基調講演は、Material Design、Android L、スマートウォッチ、Android Auto、Android TV、そしてCardboardなど、盛りだくさんの内容でした!
基調講演のラストは『お土産』の発表。Google I/Oでは参加者全員に新規デバイスなどが配布されるのが恒例で、例年注目の的となっています。2012年はGalaxyNexusやNexus7、2013年はChromebook Pixelなどが配布されました。
今年はさっき発表された「SUMSUNG Gear Live」「LG G Watch」のどちらかのスマートウォッチをもらえることに!さらに、Google I/Oでは受け取れませんが、夏に一般発売予定のMotorolaの「Moto 360」ももらえるみたいです!
会場は大歓声に包まれました。
セッションや会場の様子など
基調講演後の時間は平行して10以上のセッションが行われるので、その中から好きなセッションを聞きに行きます。また、ブース展示も面白い物が多く、それらを見て回ったり、電源タップが完備されたソファー席で休んだりもできます。
セッション
Google I/O 2014ではAndroid, Polymer, Material Design, Google Play, Google Cloud Platform, Google Castなどなど、さまざまなセッションが行われていました。
各セッションは2~300名は入る大きな会場で行われます。ちなみにどの会場も電源タップの周りの席からすぐに埋まるとのこと。
セッションの中には参加者だけにデバイス等を配布するものもあり、そういったセッションは噂を聞きつけた人で大混雑します。 今回私もとあるセッションで『何か』がもらえるという噂を入手。その部屋に行ってみました。
部屋の前には長い長い列ができています。
ずいぶん待った後で無事入場!
そう、基調講演で発表があったばかりの、Android TVのセッションです!
Android TVのシステムやUIについての講演の最後で、参加者だけにAndroid TV用のアプリ開発キット「ADT-1」を配布するとの発表が! 無事バウチャーを入手することができました。
聞きたいセッションが同じ時間に被ってしまっても、ほとんどのセッションはYouTubeで公開されるため、後から見ることができます。Google I/O 2014のビデオはこちらで公開されています。
Box Talk
Box Talkは小さなブースで行われるセッションで、Android, Chrome, Cloud, Dartなどのジャンルごとに分かれています。
席は数人分しか用意されていませんが、人気のセッションは2~30名は見に来るので、早めに行かないと人だかりで見えないということも。 講演者と聴講者の距離がとても近いので、質問やディスカッションが盛んに行われていました。
展示
会場の2,3階では、基調講演で発表があったデバイスや協賛企業の展示が行われています。
Android Wear。
Chromecastを使ったクイズゲームの展示。 富士山の高さは何キアヌリーブス?
答えは2030.11キアヌリーブスだそうな。
Android Auto。実際の車に乗って操作すると、前方のスクリーンが流れて運転しているように見えます。
LEGOブロック。
コミュニティラウンジ
コミュニティラウンジはソファーやテーブルなどが置かれていて、各国のGoogleコミュニティが自由に集まり交流できるスペースです。
日本、ヨーロッパ、アフリカ、アメリカなど各国のコミュニティのミートアップの他に、women meetupや、first-timers meetup、Robotics meetupなどが行われていました。
休憩スペース
会場では多くの参加者がソファーや床でPCを開いてくつろいでいました。ソファーには電源タップも用意されています。
新しいツールを試したり、手に入れたデバイスはすぐ触ってみたくなるので、こういうスペースはとてもありがたいですね。ソファー席の近くにはお菓子ブースもあり、腰を落ち着けるにはもってこいでした。
撮影
会場のいたるところでテレビ局と思われる撮影が行われていました。
貸し切りアフターパーティ
Google I/O初日の夜は、参加者だけのパーティが開かれました。広い公園を貸し切り、中のお店や出店は全て無料!おまけにバンドの生演奏まで行われました。
公園のあちこちに出店が出ています。
フィッシャーマンズワーフで食べそびれたクラムチャウダーも、ここで食べることができました。
たくさんの出店や演奏、催し物で会場は大変賑やかでした。
初日の夜はこうしてふけていきました。
二日目、お土産入手
2日目は朝からお土産を受け取ることができます。
「SAMSUNG Gear Live」か「LG G Watch」のどちらかの時計を選ばなければなりませんが、私の周りでは「LG G Watch」の方に若干軍配が上がっていました。しかし、脈拍を計測できるのは「Gear Live」だけ!少し悩んだ末に、「Gear Live」を受け取りました。
ついでにAndroid TV用の開発キット、「ADT-1」もゲット。
Nippon meetup
お昼頃に「Nippon meetup」が行われました。コミュニティラウンジに数十名の日本人が集まり、集合写真を撮影します。
こんなに日本人が!これでも全員ではなく、Google I/Oには200人ほどの日本人が参加していたとか。
このとき撮った写真がこちら。
セッション・会場の様子
午前中、なにやら人だかりができているエリアがありました。
近づいてみると、人々が見ているのはテレビ!ワールドカップの中継でした。
ちょうどアメリカ対ドイツ戦が行われていたようです。
さて、午後は面白いセッションがあると聞いて、「Making music mobile with the Web」が行われている部屋に参加しました。
会場全員で歌っています! 歌っているのは「Theme for I/O」。そのときの録音がこちら。
このセッションではWebRTCやWeb Audioなどを使用して、演奏や歌のレコーディングやミックスを行うデモが中心でした。詳しくは後日公開される河合さんの記事をご覧ください。
Google I/O終了
午後5時。2014年のGoogle I/Oも、そろそろ終わりです。
2日間Google I/Oを満喫しましたが、思っていた通り、刺激や楽しさがいっぱい詰まったイベントでした。毎年セッションの様子はだいたいYouTubeで公開されていますが、いち早く新しいデバイスやソフトウェアに触れたり、同じ会場の参加者と盛り上がったり、開発者に直接質問をしたりなど、参加して初めて味わえることばかりでした。
Google I/O 2014のセッションの動画はこちらから公開されています。
来年は是非みなさんと現地でお会いできるといいですね!
それでは!
(写真提供:矢倉眞隆、河合良哉、仲裕介)